とうとうこの日がやって来たか…。来てほしくなかったよな・・・。
先日後輪タイヤとチューブを苦労しながら新品にしたばっかりなのによー。新品装着後の初ツーリングでっせ、旦那!
そんなことになるなんて想像すらできず(パンクはいつ起こっても仕方ないのだけれど)、久しぶりのシェルパ(2004KL250H)(何と、3/1(金)・2(土)以来)で意気揚々と自宅を後にした。
いつものように早朝 toeic をやり始めたのだが、久しぶりのシェルパ(2004KL250H)ライドということで、なかなか単語が頭に入って行かない(笑)。
もうこれはどっちつかずでダメだと、ネットマップで行先を選定し始めた(笑)。
伊勢自動車道の松坂IC付近から見える、山側に伸びている舗装林道(林道かどうかは分からないが)がある。この何本かの道のことが伊勢自動車道の同付近を走るたびに気になっていた。「あの道ってどこに向かっているんだろう。」と。しかし、その度に「帰ってから調べてみよう。」と思考は完結するのに、次の瞬間忘却の彼方へ(笑)。まあ、それが『オートバイの旅』なんですけどね。
松阪ICを目指して国道23号線を西へ走らせる。
まあ、日照時間も長くなり、時間はたっぷりあるから多少遠回りでもいいかと石槫峠を目指した(かなりの大回りだろ?)。いつもの石槫トンネルを抜けると、これまた定番のどんよりとした曇り空の滋賀県側。
さて、この先どこで南に進路を変えようか、と考えながら国道421号線を下って行くと、道の駅を過ぎたところで目に入った県道入口(笑)。
ああ、そういや去年の秋頃、御池林道が崩落で通行止だったな。もう解除されたのかな?行ってみようかな?まあ、時間はたっぷりあるのだし…。
いつもの険道嗜好が頭をもたげてきた。
崩落個所はきれいに土砂が除かれて、地元車の往来も若干はあるようだ。いいね。久しぶりに御池林道を走ることができるぞ。寒の戻りでかなり冷たかったが、シェルパ(2004KL250H)のヒラヒラ感炸裂で、タイトなコーナーもスイスイこなして行く。
ここで、この舗装林道だけで止めておけば良かったんだよな…。そのまま県道34号線に下りて行き、八日市ICぐらいから高速に乗って南下していけば予定通り松阪IC付近まで行けたんだよな…。
しっかし!この御池林道の峠付近からは下画像のようなダート(大杉林道)への甘いお誘いが手招きして待っているのだ!
はい、入って行きますよ。だって、ダートなんですもの。行くしかないでしょうよ。この大杉林道も、昨年訪れた際、崩落で通行止だったんだよね。
もう解除されたのかな?行ってみようかな?まあ、時間はたっぷりあるのだし…。
ところが、林道に入ってすぐのところで何やら空から白いものが舞ってきた。というか、あっという間に風に吹かれて吹雪いてきたぞ!
❆雪だよ、雪!❆
この崩落現場を過ぎたぐらいから、何だかとっても後輪のグリップが良くなってきた感じがしたんだな。
「やっぱり新品のタイヤは違うな!こんなにグリップしたっけ?すごいんじゃない?転ぶ気がしないぞ!行け行け!
てな具合で、コーナーで後輪は流れるものの、決して転倒するような流れ具合ではなく、適度に流れがピタッと止まる感じで非常に走りやすい。
それにしてもIRCのGP22って、こんなにグリップしたっけ?とにわかに異常に高いグリップ力に疑問を抱き始めてきた。
それでも下画像の琵琶湖ビューポイントでもタイヤを確認することはしなかった。上画像の崩落現場から同ポイントまでは数十メートル。
それにしても、今まで4年程ダートを走ってきたが、これほどグリップする現象は皆無だった。異常に走り易い。
ただ、何だか直線でも後輪が流れているような気がする。ブレているというか、ふらついているというか…。
やっぱりおかしいぞ、まさか「パンク」じゃああるまいしな…。
シェルパ(2004KL250H)を止めて後輪を凝視すると…
!!!!!!!!!!!!
なんじゃこりゃぁ~
なんじゃこりゃって、パンクだよ、パンク。
そう、こんな山奥でのパ・ン・ク!
嘆いてばかりもいられない。問題が起きて一旦落胆したら、次はその解決方法を探るしかない。
どれどれ、何が刺さっているのやらと、いつになく冷静になった自分が動き始める(笑)。
いつも携帯しているウェビックで購入したサブサイドスタンド(?)をスイングアーム右側に噛ませ、後輪をグルッと回してみる。
あ、何だか頭だけ見えてるじゃん。なんじゃこれ?
ラジオペンチで割と力を込めて引き抜くと…
おっー!長さ5cmほどのクギがその姿を現した。
そのブツをよく観察してみると、かなり古いクギのようだ。頭がもげていて、サビもかなり進んでいる。いつの頃ぐらいのものか。
ここ大杉林道は昨年崩落して通行止になっていたが、今回工事も終了しており走行可能であったが、その工事の際に出た廃棄物の可能性もある。また、それ以前から堆積していた廃棄物かもしれない。
いずれにしても、ここ大杉林道は、これで4~5回目の走行になるのだが、初のパンクは不運としか言いようがないな。
というか、どこで起こってもパンクは不運でしかないけどね。
時間もまだ正午前だし、ここで「初林道パンク修理を実践してみるのもいいかな?」と一瞬考えたのだが、何せ数日前とは打って変わってとにかく寒い。おまけに雪がちらついている(なぜか画像には写っていないが)。もちろんそんな状況下での修理の経験値をアップさせるということもないではないが、やはりもっと落ち着いて修理もしたいもんな。
ということで、さらに携帯している下画像のパンク修理材を使ってみることにした。これも数年前から常時携帯しているのだが、まだ一度も使用したことがなかった。というか、これもできれば使いたくないモノだよな。
修理剤と空気が同時に充填されるらしいが、「オートバイ用」と明記されておらず、四輪用で、185サイズのタイヤまで修理可能らしい。
つまり、内容量を全て使い果たしてしまうと、どう見てもオートバイには「入れ過ぎ」ではないのかと考えた。
加減しながら途中で止め、空気圧を計測すると…
約100㎪ との表示。まあ、こんなもんなのかな。あとは携帯ポンプで規定値まで空気を入れてやればいいか。もしくはここで、規定の150㎪まで修理剤と空気を入れてやれば良かったかな。
一度修理剤を充填し終えて漏れを確認したら、リムのバルブ穴周辺から修理剤の白い泡がシューっと出てきていたが、それもしばらくすると止まった。修理剤を充填したらタイヤを2・3回回すのだが、しつこいくらい回してやった(笑)。
漏れが収まり、空気圧を測定すると規定値のままだったので、「これは直った!すごいじゃん、修理剤!これは使えるぞ。」と感動し、だったらもう1本ぐらい林道もOKでは?と、意気揚々として2本目の林道へ突入した(これがダメだった…)。
林道走行中も1本目の大杉林道走行時のような「直線で後輪がふらつく」ような感覚もなく、いつも通りの走行フィールだったので、「これで完璧に直った。」と思い込んだ。ただ、当初の伊勢自動車道松阪IC付近への道のりは断念しており、そのまま帰路につくつもりではいた。
何気に後輪に目をやると・・・!
なんじゃこりゃ~!!!!!!!
バルブ口から泡吹いてるやーん!
バルブからではなく、リムのバルブ穴から吹き出ている。
ということは、チューブのパンク穴からチューブ内にあるパンク修理剤がタイヤ側へ吹き出し、タイヤとリムの間をくまなく進み、出口であるバルブ穴から吹き出ているというわけだ。
つまり、パンク穴はふさがっていない、または、ふさがったがはがれたということだ。そう、かさぶたがはがれるように。
おまけに今度は雨が降ってきた。しかも、結構な勢いの雨(泣)。
この吹き出し泡が止まらなければ、この植林スギで雨宿りしながらタイヤを外したパンク修理を敢行する他ない。
どうするか・・・。
よし、もう一度空気を入れて、次にダメならタイヤを外した修理をやろう。そう決めて規定値まで空気を入れたら雨の中走り出した。
犬上川ダム横も通る山間を抜ける県道34号線を約20㎞走り、永源寺町の杠葉尾キャンプ場脇にある(墓地の横でもある)公衆便所横にシェルパ(2004KL250H)を滑り込ませた。
さて、空気圧はどうだろう…。
えっー!こんなに減ってる(泣)。
ちなみに60㎪ 。よく走ってこれたな。
小雨降る中、軽く低糖質パンやチーズを食し、一服までしてしばし考えた。
空気は抜けているが、距離にして約20㎞、時間で40分は走行できた。高速道路を走るわけではないし、ここ(石槫トンネル出口滋賀県側)から自宅までは40㎞ぐらいだ。単純に考えて、自宅まであと1回空気充填すれば帰宅できる。ここで1時間ぐらいかけてパンク修理している時間で、家にたどり着くことができるのではないか。修理剤も噴き出ていないし、十分自走できるのではと。
パンク穴が完全にふさがったわけではないのだが、修理剤が噴き出てこないことで妙な安心感を得た俺は、走り出してからわずかな時間こそ後輪を気にしてはいたが、次第に気にせず走っている自分に気づいた(笑)。
四日市市に入り、渋滞を避けるため細かい道に入って信号待ちをしている時、ふと「あ、タイヤ大丈夫かな?」という思いに駆られた。ただ、走行中後輪がふらついたり、暴れたりといったことがないことから、恐らく大丈夫だろうと安心することはできた。
そうは言っても、具体的な「数値」を見ないことには100%安心できない。
国道23号線(名四国道)すぐ脇の○○自治会広場なる場所にシェルパ(2004KL250H)を滑り込ませ、空気圧を計測。
お、全く減っていない。OKじゃん。
自宅まではあと1時間少々だ。よし。
今回初めての林道でのパンクを経験したわけだが、終わってみればこれはこれで有益な経験だったのではないかと考えることができる。無論、無事生還できたから言えるのではあるが、自身のいつもの装備やスキルを再確認する上でも、「有意義な」トラブルだったと思いたい。
ただ、やっぱり問題は起こらない方が一番良い(笑)。
大変なことでしたね、私ならかなり不安になるところ・・・、楽天家は強し。そして用意がいいですね、無事のご帰還おめでとうございました。
春信さん、コメントありがとうございます。そして、お久しぶりです。
ぼっちには、現場での「全ての問題解決は自分自身で」が求められるんですよね。
これでもまだ持参したい工具やパーツはあるのですが、今のところ現在の構成に落ち着いています。
小難しいことを書いていますが、要は、「臆病だから保険をたくさんかけている」ということですね(笑)。
できればそれらが使用されないツーリングが、VERY BEST ですけどね。