痛風発作の痛みもほぼ消失し(ほんのわずか残っているものの)、天気予報は快晴。国の緊急事態宣言対象都道府県から愛知県除外、ということも重なった今週末、満を持してオートバイにまたがった。
痛風発作が起きた3月下旬頃から、『そろそろお山に行きませんか?』とM氏からお誘いをもらっていたのだが、「御覧のような(?)」状況下で順延に次ぐ順延となっていた。
しかし、今週末、晴れて決行の運びと相成りました!
行先はM氏との間で『禁断B』と名付けられている(誰も分からない(笑))、県内三河地方の林道である。
正直行先はどこでもOKだった。
だって、こんなベストシーズンに約2か月もオートバイで走れなかったんだからね。林道だろうが舗装路だろうが何でもウェルカム。オートバイに乗って走ることだけで満足なのだ。
こんな思いは数年前の肋骨4本骨折以来だなぁ(^^ゞ。
集合場所・時間は、伊勢湾岸道刈谷SAに8時半だったんだけど、本朝は6時に起床。
珍しく朝食をとり、2週間前から再開した筋トレをこなし、ゆっくりとツーリングに出かける前の動作を確認しながら出発準備をした。
シートバッグには前夜のうちに荷物を詰め込んでいたので、庭のシェルパの段取りだけだ。
それでも一つ一つの動作が何だかぎこちなかったな(^^ゞ。
シェルパの車体カバーを外して移動する際、「あれ?シェルパってこんなに大きかったっけ?」と少々驚いた。しかもほんの一瞬だけど、ズシリと約120㎏の車重を感じた。
通勤でグランドアクシスに乗っていただけの約2か月だったからね。
自宅を8時ジャストに出発し、最初のギヤチェンジの感覚を確かめる。
そう、痛風発作が起きた患部が、左足拇指の第1関節と第2関節。ほら?ちょうどシフトペグが当たる部位じゃないですか?
そもそも腫脹・痛みが残っていたらブーツを履くこともできないんだけど、前夜のうちに試し履きをしていたのでOKだったからね。
で、自宅駐車場からローギヤで発進し、数m走って「2か月ぶり」のセカンドギヤへのチェンジ。
ブーツ越しにシフトペグが親指の当該部位に当たると…
あれ?少々痛みが…
大丈夫かい、今日?
お仕事の邪魔をせぬよう、潔くUターンっすね。
国道23号線に乗り、伊勢湾岸道豊明ICを目指す。
緊急事態宣言対象都道府県から外れたとはいえ、まだまだ交通量が少なめだな(これは高速道路でも同様だった)。
いやぁ~もうこの時点でアドレナリン出まくり(^^ゞ。何て気持ちイイんだろう。オートバイで走ることが、こんなに気持ちイイなんて!
刈谷SAには集合時間の少々前に到着。案の定M氏は先に到着済み。
いやいや、久しぶりだね。2か月以上ぶりかい?
お互いの近況報告を若干終えた後、早速出発。
下道に下りて、林道への走りなれた道を進む。途上、香嵐渓のコンビニに立ち寄り買い出し。
コーヒーを飲んで雑談をしていると、すぐ横にBMWツアラー氏が入ってきた。
ヘルメットを脱ぐなり、『いやぁ~最高の天気だね!暑いぐらいだね!』と、声をかけてきた。年齢は我々よりも先輩。白髪だったが、背も高く若々しい。やはりオートバイ乗りは元気だな。というか、健康じゃないと乗れないもんな。
そう、痛風発作中やその後しばらくなんてのは乗れないからね、あ、ワシかい(笑)。
さてさて、いつものエア抜き場に到着し、本日の走行プランを練る。というか、とにかく走るだけでいいのじゃよ。しかも、アスファルトだけでも超ウレシイのに、いきなり林道だからね。
M氏とは数日前からメールでやり取りしていたのだが、俺の足を気遣うM氏の文面(『フルダートがシンドいなら、ダート半分、舗装路半分でもいいよ。』)に対して、俺はこう返事をしたのだった。
『気遣いありがとう。今回は林道というよりも、自然に癒されに行くという感覚でいるよ。』、とね。
さて、エア抜き場から出発し、一気に最遠方を目指す。
かのチェーンゲートの向こう側だ。
ただ、ゲートを越えてしばらく行くと、絶賛伐採作業中。山の斜面に渡されたワイヤーロープが揺れている。これは作業の邪魔はできないと、Uターン。
ここから先も道は続いており、県道33号線へ下りていく町道につながっているんだけどね。ま、仕方ない。山での主役は俺たちではなく、山を生業としている人たちだからさ。
戻って二股のもう一方へ入っていくも、そこもピストン。まあここら辺りは記憶にあるので大丈夫。というか、ピストンでも何でも今日は楽しいのだよ。
そうそう、やってくれましたよ、M氏。
もどり道の途上、砂利敷きのヘアピンで転倒!
いつもならヘルプをする前にシャッターを切るのだが、倒れ方が不自然(不自然に曲がった足がオートバイと地面にはさまれている)だったので、すぐにヘルプに行った。
前輪が滑ったらしいのだが、俺はブレーキをかけたり車体をバンクさせたりせず、「わざと膨らむ」コースを取った。ブレーキやバンクだと転倒のリスクが高いと考えたから。まあ、考えたといっても、一瞬の判断、勘みたいなもんだったけどさ。ただ、俺も紙一重だったことは確かだったよな。
まあ足首も変なひねり方をしておらず、膝の打撲だけですんだので良かった。
『いやぁ~ブーツは大事だね。助けられた。』と、M氏。
そう、M氏のブーツは完全オフロード仕様のもの。俺も同じメーカーのブーツ(ガエルネ)だが、俺の方はもう少し「ゆるい」仕様。アドベンチャーツーリング用とでもいおうか。ツーリング先で「歩く」ことも視野に入れた作りになっていて、割と足首の自由度がある。ただ、それはプロテクションに劣るということだ。
まあ、俺はそれでも「歩きやすさ」の方を取ったんだけどね。やっぱり道中(山中でも)歩くからね。
おお、ここも覚えてるね。 いいね、山は。
ここらで昼食タイム。いつもの簡易コーヒーセットでブレイクもした。
それにしても、今日は山歩き人によく遭遇している。のべ10名ぐらいだろうか。これまで7~8回の訪問歴だが、ソロの時に1名遭遇しただけだ。あとは一切人には遭遇していない。
そうか、緊急事態宣言が解除されたものの、まだ県外の山へ行く気になれない人々が近場の山に来ているんだな。林道を横切るように東海自然歩道が走っているしね。
オートバイを2台止めてコーヒーブレイクでまったりしていた際、ソロの女性山歩き人から「こんにちは~」と声を掛けられたのには少ながらず驚いたね。
だってさ、同じ山歩き同士なら理解できるけど、こっちはオフ車2台のオッサンでっせ。逆なら挨拶したかな?
え?もちろん挨拶はお返ししましたよ。
『すいません。俺たちはオートバイで(^^ゞ。』っていう若干後ろめたさを込めた挨拶をね。
さあ、ゆっくり休憩の後は後半戦スタートだ。
若干高度を下げた道を進んでいくと、お?倒木っすか、旦那?
颯爽と歩み寄るM氏。 ポキポキポッキン。 どーや、これで行けるやろ?
倒木もクリア。
さあ、お次も支線探索っすよ。高度を下げていき、町道や県道につながっているかどうか、要は出入り口になり得るかどうかの確認だ。
新しい発見が続々登場してくる。しかも、今まで目にしたことがなかったオフ車のタイヤ痕が現れた。
おお、ここはグーだね。 ここはソロで走ったことがあるような気もするが・・・。
来た道を上り返して、新たな支線へ。すると、ピストン場に出た。
この土のうは何だろう? 先を徒歩で確認するM氏。 ここは作業場なのかな。
さあ、そろそろ山を下りていく時間となった。ガーミンGPSとにらめっこしながらどこへ下って行くか吟味する。
お、町道から県道、さらには朝国道420号線から入って来た県道へ抜ける道があるではないか。
ピストンしたチェーンゲートの向こう側を確認しがてら山を下って行こうか。
ところが、地形図通りに下って行くと・・・
あ!ここにチェーンゲートがあるのか! 脇も固いので、また戻るのかい? はい、何とか脱出できました(^^ゞ。
ここは下りてきてないね。 そうでしょ? ボイスレコーダー機能を駆使するM氏。 ここを初回時の入口と勘違いした。
確認好きなM氏。
町道から林道へ入って行く場所は99%のチェーンゲート率だが、下って来てピストンする覚悟ならまだまだ探索できるぞ。
ここはまだまだ探索のし甲斐があるな。
さて、間違えたルートで下って来た道を上り返し、当初予定した道に戻って来た。あとは初回訪問時に出入りしたゲートの確認だ。
おお、懐かしの初回ゲート出合じゃよ。
M氏とは香嵐渓を過ぎてすぐのところで流れ解散とした。
それにしても、痛風発作が出現した3月下旬、本当に再びオートバイにまたがることができるのかと何度も不安に苛まれた。「日に日に良くなる」という兆候を見せない患部を見ては、時に苛立ち、時に落ち込み、そして楽観的にもなってみたりした。
この2カ月の間に読んだ本の中で、『病は今までの生活・人生を見直した方がいいよ、という体からのサイン。』という一節を見て、何か吹っ切れたような心持になった。
これまでと同じ言動(自分自身の発する言葉も影響するとのこと)を繰り返していては、また数年後に同じ目に遭う。少しでも何かを変えなくてはならないのだ。
せっかく自分自身の身体がサインを出してくれているのに、それを無視することはできないだろう。
そんなことを考えながら、伊勢湾岸道豊田松平ICから高速人となった。
17時 自宅着。走行距離198km。
ほぼ毎度転倒するほど楽しいです、林道は。三日経ってまだ痛いですが、これでもブーツがなかったら折れてましたね。右に続いて左も折ったらホント大馬鹿者。でも、非日常ほど楽しいものはありませんからね。
とにかく健康で、体力衰えさせず楽しみたいね、お互い。
Mさん、コメントありがとうございます。
あれ?痛みが出てきたんですね?
足首?膝?
まあでも大事にいたらず良かったです。
私も今回の痛風発作で嫌というほど認識させられましたが、とにかく健康じゃないとオートバイには乗れませんからね。
これに懲りず(懲りるはずがありませんね)、また非日常の世界へ旅立ちましょう!