昨日(10月27日(火))念願の龍飛崎、三厩小学校をこの目に焼き付けることができた俺は、達成感、充実感を抱くことができたものの、何だか若干気が抜けたような感覚にもなっていた。
2日前(10月26日(月))に悪天候で龍飛崎を断念した際、同時に「下北半島1周は無理だな。」と半ば決めていたが、昨日の朝には、それは確定事項となっていた。
1 下北半島1周は津軽半島1周よりも距離が増す。つまり、1周するには少なくとも1日旅の行程が増す。
2 龍飛崎の観光観光した雰囲気に若干興ざめした。下北の大間崎はメジャーであるから、さらにその度合いは増すに違いない(大学時代(何十年前だよ)に行った北海道宗谷岬然り)。
3 帰路はフェリーではなく名古屋まで陸路であるため、余裕を持って走行したい。
以上から、今回の予定ルートであった下北半島1周は止めたのである。
さあ、今日は何としても仙台まで走り切るぞ。
そうしないと、30日(金)までに名古屋までたどり着けない(必ず帰宅しないといけない訳ではないのだけれど(^^; )。
朝8時ちょい過ぎに八戸のお宿を出発する。
今日はほとんど高速道路利用で距離を稼ぐ行程なので、まずはガスを満タンにしておかないといけない。昨晩はガスを入れずにチェックインしたからね。
ところが、なかなかスタンドが見えてこない。
それどころか、進入予定だった八戸自動車道八戸ICを通り過ぎてしまった。
まあ次のICからでもいいのかな、とも考えたが、取りあえずGSを探す。
お、あったあった。
これで安心して高速に乗れる。
そんなに進入予定のICから離れてはいなかったので、GS前でUターンし、再度八戸ICまで戻り八戸自動車道に乗った。
順調に距離を稼ぎ、花巻JCTで釜石自動車道にスイッチ。
釜石?
そうです。今回のミッションの1つに、「三陸を走る」ということも含まれているのです。
ただ、時間が限られているので、当初予定していた下北半島の付け根ぐらいから「ずっとリアス海岸を南下する」なんてことは無理。前述の通り、下北半島周回を断念したぐらいだからね。
そこで昨晩ビジホテのベッドに寝転び、睡魔と戦いながら地図を眺めて決めたのが、「ある程度高速道路で南下し、リアス海岸の途上から南下する」というルート。その「途上」の地が釜石だった。
高校時代ラグビー部に所属していた俺は、その時代ラグビー界を一世風靡していた「新日鉄釜石ラグビー部」に軽い憧れを抱いていたんだよな。
俺はフォワード(背番号2番のフッカー)だったけど、釜石のバックス(背番号10番のスタンドオフ)の松尾が好きだったな。
その後衰退してしまい、その座を神戸製鋼に明け渡してしまったけど、やっぱり新日鉄釜石のインパクトにはかなわなかったような気がする。同じスタンドオフで神戸製鋼の「平尾」はすごかったけどね。
釜石市街地をしばらく走り、『~三陸のリアス式(※今は「式」を付けないんだね。)海岸を実感できるルート。』とツーマプ情報にあった県道250号線へ国道45号線から入って行った。
※「リアス式海岸」は今は「リアス式海岸」ではない。そもそもリアス式海岸の「リアス」とは、スペインのガリシア地方で見られる入り江に由来し、その地域の言葉で「入り江」を意味する「リア」、そしてその複数形で「リアス」と呼ばれます。「リアス式海岸」は中学校の社会科の授業で必ず習う項目であり、試験問題にも高確率で採用される問題です。しかし現在は試験問題で「リアス式海岸」と答えるとバツをもらうことになります。そもそもドイツの探検家によって発見され、命名されたリアス式海岸は、英語やドイツ語では「式」に該当する名称は存在しないのです。そのことから日本では「リアス式海岸」と「リアス海岸」という和訳が混在しており、長らく学校教育において「リアス式海岸」の呼称が教えられましたが、「リアス式」では「リアス地方の海岸地形」であると勘違いされることを防ぐため、2008年頃を境に「リアス海岸」と教えるように統一されたのです。(「明日使える雑学クイズ」より引用)
まだ仙台まで200kmはあるというのに(;^_^A 。
釜石と大船渡の市境を越えると、同県道は下り坂となった。
しばらく行くと遠くに集落が見え始め、地元漁師の漁具置き場のような場所に出た。
大船渡から陸前高田、気仙沼と、あの大津波の被災地の「今」を見ることも今回の東北ツーのミッションの1つであったのだが、仙台まではまだかなり距離があり、つぶさに見て回ろうとするならさらにもう1泊を余儀なくされることから、今回は三陸自動車道を走りながら心の中でエールを送ることにした。
唯一、ささやかな経済協力(ちょっと大げさだな(;^_^A )をさせてもらったとするなら、大船渡市の農協GSでガスを満タンにしたことだけだった。
本来なら三陸のどこかで宿泊でもして、夕食を居酒屋で食すぐらいのことはしたかったんだけどね。
まあ、また再訪しますよ。
釜石から下道を走った距離は100kmもないのだが、そのわずかな時間で目にしたのは、当たり前だが、「人々の生活」である。もちろん、立ち止まって人々と話した訳ではないので、あくまでも「表面上」の生活だろう。
ただ、そんなわずかな時間目にしただけの、たとえ表面上でも垣間見ることができた人々の暮らしからでも、「普段の生活、営み」がいかに大切なのか、また、結局それが一番幸せなことではないのかということを感じることができた。
被災した人々の深い悲しみや痛みは、到底俺には分からないし、その術もない。ただ、彼の地を訪れ、わずかな時間だがその土地を通り過ぎただけでも、日々の凡庸な暮らしこそが一番の幸せなんだということを「共感」できた、させられたのである。
三陸自動車道はまだ全線開通しているわけではなく、一般道(国道45号線)に下りたり、また同自動車道に上ったりしながら仙台へと続いていた。
リアス海岸からほんの少しだけ山側に沿うような場所を何度も縫うようにしながら、やがて南三陸町からはぐっと山側へ入って行く同自動車道だが、宮城県石巻市で再度海に近くなる。
そう、いつの間にか岩手県から宮城県に入っていたんだね。
もう辺りは暗くなっている。
鳴瀬奥松島IC 料金所を抜け、予約した仙台港近くのビジホテの位置確認のため、春日PAで本日最後の休憩を取る。
オートバイは、 俺だけ。
かなりの距離を走って来た三陸自動車道だったが、利府JCTで仙台東部道路にスイッチ。同JCTを北進すれば仙台北部道路となり、富谷JCTで東北自動車道と連絡する。
17時52分、仙台港ICから一般道に出た。
本日のお宿「ドーミインexpress仙台シーサイド(って大層な名だな(笑))」は、仙台港ICから目と鼻の先。走行距離は2kmに満たない。
17時57分?ちょっと進んでる? お、40,000kmを通り過ぎ、41,000km間近! 今日はよく走ったな。
チェックインを済ませ、部屋へと向かう。
お、割と 新しいんだね。
今回のお宿全般だが、ツインルームが多い。フェリーの1等寝室からツインだったもんね。
当日予約の場合、空いている部屋がツインしかないのかな。「申し訳ありません。あいにくシングルは空いておりません。」とお断りするよりも、とにかく空いている部屋を使わせた方が売り上げになるからね。ツインルームだからと断ればその部屋の売り上げはゼロだけど、シングル料金でも利用させればその分売上になる。
一風呂浴びる前に買い出し。素泊まり3,500円ですからね。
近隣のローソンから戻り、部屋のシャワーを浴びる。ここは珍しくシャワーのみの部屋だった。
もちろん「天然温泉」と謳っているホテルなので、隣接にスーパー銭湯並みの温泉施設はあった。ホテル宿泊客は無料で入湯可能なのだが、部屋のシャワーでゆっくり温まった。
だってね、いくら天然温泉だった言ったって、こちとら日本一の強酸性源泉を誇る秋田県玉川温泉につかってきた人間ですぜ、旦那。
玉川温泉を知ってしまった後に、他の温泉には入れませんよね。
ということで、相変わらずの夕食開始。
そそくさと夕食を平らげ、睡魔が襲ってくる前に、もうエンジンも冷えたであろうローライダーS の下へ向かった。
この東北の旅も、残すところ2日となったな・・・などと少々感傷的になりながら、ローライダーS に車体カバーを被せた。
本日の走行距離 462.4km
東北ツーリング7泊8日。第7日目 < 宮城県仙台市 ~ 福島県南相馬市・浪江町~ 群馬県藤岡市> 2020年10月29日(木) へ、
つ
づ
く
(^^)/~~~
おはようございます。
アップありがとうございます。
自分もハーレーに乗って東北ツーリングした気分で拝見させて頂いております。
一日の走行距離が約500弱とはすごいですね。車でも結構疲れるのに、寒い季節の中、風切っての中では大変でしょうね。
今日で11月最後です、明日からは12月ですね、今年もあっという間でした。
残り1か月、有意義に時間を過ごしたいものです。
寒さ本番となります、どうかご自愛ください。
服部さん、コメントありがとうございます。
この日は高速道路や有料道路がメインだったのでそこそこ距離が伸びたのですが、
普段の日帰りツーリングでも走行距離が500㎞近くなってくると、
帰宅後どっと疲れはでてきますね。
お気遣いありがとうございます。
コロナの行方も分かりませんが、最低限の対策だけはやっていきましょうヽ(^o^)丿