ローライダーSで約320㎞を走り終えた後、今度はシェルパに乗り換えて片道約40㎞のショートトリップに出発した。
時刻は15時40分。目指すは愛知県高浜市のバイク屋タンデム。
ローライダーSでのツーリングから15時ぐらいに帰宅。いつもならざっとマザーズのケミカルで拭いてカバーを掛けるのだが、拭き上げは翌日に回し、身支度を整える。
数日前にメールで返答してもらったバイク屋に、シェルパ整備の見積もりをしてもらいに行くのだ。
購入後約4年半、製造から約15年の歳月を経ているオートバイであり、もちろんその車両本来の使われ方であるダート走行をメインとしてきた。できるところは自分でmaintenanceをしてきたが、一度もプロには見てもらっていない。そろそろじっくり見て欲しいな、と考えていたところだった。 7月中旬に開催されるシェルパミーティングに間に合わせたいというのもあるしね。
まあ気になる点といえば、少々前からアスファルトの轍を時速80~90㎞で横切ったり、高速道路走行中に故意にハンドルを揺さぶったりすると(そんなこと何でするん?)ハンドルがぶれて少々恐怖感があることだけなのだが、それ以外でも素人では気付いていない点もあるかもしれないからね。
朝もローライダーSで走った国道23号線を今度はシェルパで東進し、伊勢湾岸自動車道豊明ICを通り過ぎて知立バイパスにスイッチ。
高浜の文字が書いてある標識に従って同バイパス西中ICで下り、国道419号線に入る。渋滞もなく快調に走ることができ、50分ぐらいで同ショップ前を通過(?)。
はい、腹も減って来たので、コンビニに寄ってからショップに行こうと思ったわけですね。ところがこういう時に限ってコンビニがない(涙)。石を投げたら当たるぐらい林立しているはずなのに。
初めての土地を10分ぐらいグルグル回り、やっとのことで見つけたコンビニに入るも、自分の吸っている銘柄タバコがない。トイレも借りたことだし、カレーパン1個(糖質オフパンを置いてないので)だけ購入し、交差点の対角線上にある別のコンビニにin。
カレーパン1個を流し込み、一服していざ当該ショップへ。
「先日メールで問い合わせをさせていただいたシェルパの…」と言いかけると、「あ~あ、で、気になる所って何?」、と覚えていてくれたんですね。
前述したハンドルのぶれのことを説明すると、シェルパのサイドスタンドと後輪を支点にして、「よいっしょっ。」と前輪を持ち上げた。これには少なからず驚いた。サイドスタンドと前輪を支点にして後輪を若干浮かせてチェーンにオイルを差すぐらいのことは俺でもやっていたけど、こんな前輪の浮かせ方があったとはね。ちょっと感動したのと、これで大将の整備技術を9割方信頼してしまった単純な俺(笑)。
さらに、前輪を浮かせた状態で、ハンドルを右に左に何度か切った。
「ん~ヘッド(ステアリングヘッド)にガタがあるわけではないしな~。まあ若干緩いかなってのはあるけど…。」との診断。
どのみち同店自慢の『スペシャル整備』をお願いするので、ヘッドも分解してグリスアップは同メニューに入っている。そこで調整はしてもらえるしね。
あとはフロントフォークのオイル交換。これは恐らく製造年(2004年)から1度も行われていない。そもそも今回の整備依頼は、このフロントフォークのオイル交換をDIYでするのかどうかというところが発端だった。某ネットを始め、色々なサイトで検索はしてみたが、専用工具がいくつか必要であることが分かった。作業自体は大して難しいものではなかったが、その専用工具がピンキリとは言えかなりの出費となる。当該作業完了後も頻繁に使用する工具ならいざ知らず、もう恐らく一回こっきりの工具であることは明白。数千円ならまだしもね。というか、そんな工具今まででも工具箱に入りきらないぐらい買ってるじゃん(笑)。
以下、 俺のシェルパについて大将にケチを付けられた点(笑)。
1 ハンドルグリップ ~ 先日のエンジョイダートでも触れたが、接着剤が劣化して、グルグル回ってしまう。左右とも。
大将曰く、『これはね、接着剤のせいじゃないよ。このグリップ自体が悪いの。こいつはね、どんな接着剤を使ってもだめ。グルグル回っちゃうからね。』
2 左右のショートレバー ~ 同ショップのHPにも詳細が記載されているんだけど、ショートレバー(特に俺のシェルパに付いているレバー(ラ〇&ロー〇製)についてはNGだと。
大将曰く、『結局純正が一番なんだよな。』
3 ハンドルポストスペーサー ~ 要はノーマルクランプに挟みこんでハンドル高を上げるパーツ。
大将曰く、『長距離でドッカリ座ってずっと運転するんなら楽なんだろうけど、このあいだみたいな(エンジョイダート)遊びをしようと思ったら、これじゃあスタンディングできないもんね。まあ好き好きなんだけどさ。』
4 シェルパ自体について
大将曰く、『ツーリスト(IRC製のトライアルタイヤ)を履こうと思うと目一杯(ホイールを)後ろにずらさないといけないし、スプロケットだ何だと交換しないといかんしな。セローやトリッカーだったらそのまま履けるんだけどさ。』
とまあ色々ケチを付けられたが(笑)、間違っても悪気や嫌味で言っているのではないことは、同級生の話やHP、話しぶりで分かっているし、何よりもずっと俺のシェルパにまたがってハンドルを握っていたその「指」を見た時、この人の技術は信頼できると確信した。
大将は小柄なので手も小さいのだが、その太くて短い指には油が染み込んで黒ずんでおり、恐らく石鹸で洗っても取れないほどだ。それは正真正銘の職人の指であった。
本当は整備の一部終始を見ていたいのだが(同ショップHPには『プロは見られてなんぼ』との記載が)、工程が多いので難しいとの回答をメールでもらっていたので今回は断念するが、もし他の整備でお邪魔するときには是非拝見させていただきたい。
結局見積もりだけのつもりが、即日「お願いします。」ということになり、シェルパを預けることになった。まあそうなる可能性も高いと予測して、リュックにスニーカーを入れて持って行ったんだけどね。
部品が順調に入れば完成は来週末(6/8(土)・9(日))だし、もしそうでなければ週明け(6/10(月)~)とのこと。
さあて、どんな仕上がりになるのか楽しみだ。
帰路は名鉄三河線三河高浜駅から知立駅、同名古屋本線で名古屋駅、あおなみ線と、乗り継いだ。バイク屋から自宅まで、door to door で1時間半かかったが、車窓に広がる景色をぼーっと眺めるのもたまにはいいもんだね。
三河高浜駅を出発し、刈谷市、知立市方面へと向かうのだが、沿線には住宅街やグラウンド、公園、商店等が点在し、初めて見る土地なのだが、そこには確実に人の営みがあるのだと分かる。
それぞれの人生があるんだよな…。なぜかしみじみと思った。
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