午前7時05分、東尋坊を目指して自宅を出発した。
そう、今日は東尋坊まで「走る予定」だったんだよね。
とあるブログ(名古屋市在住の医師でオートバイ乗り)で、その主さんが あの懐かしいRZ250 で東尋坊に行ってきたよ!という記事を掲載していたのだが、それがずっと頭に残っていたんだよね。
そうか、俺もその昔、初ハーレーのローライダー(2000FXDL)で東尋坊の手前の「しおかぜライン(当時からそんな名称だったかな?)」を走ったじゃん、とね。
当時、しおかぜラインは有料で、確かかなり高かったような記憶があるぞ。古い地図を見てみたら(いつも机上にある)、負の書き込みがしてあった(笑)。そんなことよりも、領収書がはさんであった!でも、何でここの領収書だけ取ってあっただろう…。
国道23号線、伊勢湾岸道の弥冨木曽岬ICから湾岸桑名ICまで、国道365号線で鞍掛峠を越えて、名神高速道路は彦根ICから北陸自動車道木之本ICまでを利用。彦根ICの手前のローソンで初めての休憩と買い出し。Lチキ旨塩とホットコーヒーの朝食を済ませた。
木之本ICで北陸道を下りたら、お気に入りの北国街道で栃ノ木峠を越えて福井県入りだ。麓に下りて南越前町鯖波で国道305号線にスイッチ。そのまま気分よく走っていたら、国道8号線で南下するのを忘れてしまい、そのまま日本海まで突っ切ってしまった(笑)。
一旦国道8号線でしおかぜライン(越前河野潮風ライン/県道204号線)の南端まで戻り、そこから北上しようと考えていたのにね。
仕方ない。先にしおかぜラインを南下して、またUターンしよう。
その名の通り、潮風が心地よい海岸沿いの道路。快晴だし、無料だし(笑)、文句なし。
十分休憩も取ったので、ここからしおかぜライン走りのスタートだ。
空と海の青色の濃淡が鮮やかで、一口に「青」と言っても、空と海だけ見ても数多くの「青」が存在するのだと思い知らされる。
何度かの片側交互交通にもウンザリせずに走れたのは、 青の濃淡鮮やかな空と海、心地よい潮風のおかげだろう。
東尋坊を目指して自宅を7時に出発し、しおかぜラインを往復し終わったのが11時25分。もう昼だね。
少し海岸線を走ると集落が現れ、また海岸線を走る。それが何度も繰り返される。海沿いの風景が織りなす短いドラマ。
国道305号線から少し先の海岸線が見渡せた。潮目もくっきり見えて美しいので、走りながらシャッターを押す(良い子はマネをしないこと!)。
2番目に古い地図で越前のページを見てみると、2011年10月8日(土)にエレクトラグライド(2010FLHTC)でもしおかぜラインを走っている。『昔は有料だったのにな。』とメモ書きまでしてある(笑)。
何気にPCに保存してあるエレグラのフォルダーを見てみると・・・えぇ~!!同じ場所で車上からシャッター押してるじゃん!!
これにはさすがに驚いた。それが下の画像。ね?同じ場所だよね。素晴らしきかな我が人生(笑)。
8年前と美的感覚に進歩がないと考えるのか、いやいや、美的感覚が保たれたまま、いい時を過ごしてきたのだと考えるのか。はい、もちろん後者っすよね(笑)。
国道305号線沿いには簡易的なパーキングがいくつも点在していたが、何となく目に付いたパーキングにUターンして入ってみた。
北国街道(国道365線)の南条からずっと国道305号線でここまで来たが、東尋坊を目前(あと30㎞弱)にして、海岸線から山間の県道に折れた。県道6号線だ。
確かに海岸線は気持ちがいいのだが、ずっと走っているとね、ちょっと腹一杯になってくる(笑)。そもそも俺は三重県志摩市の生まれだから、3歳までしか志摩にいなかったにしても、もう50年以上毎盆里帰りしているからね。なかなかそこら辺の海を見て「おお、スゴイ!キレイ!」って感動することがないというのが正直なところ。ただ、志摩の海もどんどん汚れているのは事実。悲しい現実だよな…。
まあ東尋坊まであと30㎞弱だったんだけど、ずっと海岸線を走って来たから、今度は山道が恋しくなってきたってことさ(笑)。福井県は海岸線から中に入るとすぐに山間の道になるからいいな。って、他府県でもそういう所はあるよね。
越前海岸からいつもの「県道紡ぎ」で大野市を目指す。大野市まで行ったら、あわよくば国道157号線で温見峠を越えて岐阜県本巣市へ下りていくことができるかな、と踏んだわけだ。
山間を抜けて平野に出る。小さな集落(福井市徳光町)では、村の鎮守の神様のお祭りかな?すごい数の三角旗で装飾されている。
途中走行していた県道と国道8号線との交差点にあったGSで給油。GSの従業員2名が珍しそうにローライダーSをジロジロ見ている。真っ黒ですからね。
大野市入りし、適当なところで休憩しようと思ってはみたものの、広大な田園が広がっていて日陰が見当たらない。仕方なく少しでも山の方へと田園を縦横無尽に走っていると、「スキー場」と書かれている小さな看板が目に入った。
「スキー場?こんなところにあったの?」。ここ越前大野は何度も訪れているが、スキー場なんて聞いたことないぞ。まあ、とにかく行ってみよう。
これがそうなのかな?的な建物が一つだけ見えてきたが、素通りしてその先に進むとアスファルトが途切れた。シェルパならまだまだその先に入って行けるけど、ローライダーSではここまでだ。Uターンして木陰にローライダーSを止めた。
「温見峠はまだ通行止だろうな。そうなると九頭竜経由で郡上八幡か…」などと、お決まりのルートが帰路になることがすぐに予想できた。
鞍掛峠、北国街道、しおかぜライン、青色、東尋坊、軍艦岩…?、村の鎮守の神様の…、まだまだ自宅は遥か彼方なのだが、今日一日をざっと振り返る。
さて、そろそろ走り出すかな。
スイッチを入れ、セルボタンを押すと、山間の静寂さを突き破るようなVツインサウンドが触媒抜きエキパイとパンチアウト済み北米仕様サイレンサーを通り抜けてはじき出された。近くにいた数羽のハトが驚いて飛び立っていった。
名も知らないスキー場から下りていくと、すぐに国道157号線と合流。右折してしばらく走ると、見慣れた道路標識が現れた。
ああ、やっぱりね。温見峠は通行止めだ。
県道から国道158号線に合流し、九頭竜経由で郡上白鳥を目指して東進。途中異常に遅い軽トラに業を煮やし、普段なら入らないドライブイン(懐かしい響き)に入った。入ったといってもトイレ休憩と一服。『お急ぎの所申し訳ありません。是非店内でごゆっくりどうぞ。(文面は実際のモノとは違う)』的な張り紙が妙にわびしい。
郡上白鳥から長良川右岸の県道52号線で南下するのも、いつものパターンかな。この時点で16時ぐらい。郡上八幡ICから東海北陸道に乗り、帰宅後オイル交換でもしようかなぐらいに考えてはいたが、ぎふ大和IC付近から山間に入って行く県道52号線をそのままトレースして行った。
そう、先週走った道を、今度は反対側から越えていくのである。分かってはいたが、とにかくこれに時間をかなり取られた。山越えするんだから当たり前だよね。山に入ってすぐに気が付いた。そう、「つるべ落とし」で陽がかなり傾いてきて、ちょっと薄暗くなってきている。焦る気はなくとも焦って山道を駆け上がった。
最後は美濃ICから東海北陸道に乗り、すぐの関SAで最後の休憩をとった。
18時40分に自宅着。総走行距離 510.4㎞。
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