急遽お泊りツーになった翌日の朝。
久しぶりに宿の窓から眺める異郷の夜明け。

確かに昨夜は22時過ぎには寝た。早い就寝だ。だけど、2時38分に目覚めるってのはどーよ(;^_^A 。当然起きるにはまだ早いので目を閉じるが、これが15分、30分、1時間経っても眠れない(;^_^A。

仕方ないので、4時起床(笑)。睡眠時間4時間半(疲れも取れねぇよ!)。ジッポーのことが気になって眠れなかった?いえいえ、そこまで物に執着する男ではありませぬ。
そもそも林道に探しに行ってライターが見つかるなんてあり得ないっすからね(;^_^A 。

6時にはチェックアウトし、すぐ隣にあるローソンで軽く食料と水を買い出し。6時20分頃には国道42号線を須賀利地区に向かって走り出していた。
昨日の勢いからすると、ホテルから須賀利地区まで数十分だと勝手に思い込んでいたが、これがどうして1時間半弱の時間を要した。
それもそのはず、距離にして約70㎞ある(グーグルマップの距離計測による)!っていうか、平均速度どんだけぇ~!!
さて、いよいよ海沿いのダートへの入口が見えてきた。果たして落とし物はみつかるのだろうか・・・。
ここから入って行くぞよ。 いよいよダートの始まり。 歩くような速度で進むも、 結局休憩した場所まで来てしまった。
やはり、いくら歩くような速度で走っても、舗装路ならいざ知らず、ダートではさっぱり分からない。石やら草、枝、樹木の色が言わばカモフラージュとなり、落とし物と区別して探すなどということは至難の業だ。
当該物を落とす直前の休憩場所まで走っては見たが、タバコや携帯灰皿、ジッポーと思しきものを見つけることができなかった。
まあ、ダメ元で復路も歩くような速度で戻ってみよう、と走り出した。
それでも比較的段差があるような場所では、それこそ止まるぐらいの速度まで落として走行した。
「やっぱりダメか・・・」、とあきらめかけて軽い段差を越えようとした時のことだった。
何やら白っぽい、石ではない人工物のようなものが視界に入った。
おお~!ショートホープライトと携帯灰皿やんかぁ~!!
こ、こ、これはっ!! よくぞ、俺を待っていてくれた!
往路では全く気付かなかったのに、復路では気付くことができた。ちなみに、最後の休憩地点から約1.8㎞の距離である。
やはり、見方や角度で全く状況が異なってくるんだな。
この時興奮しながらも、
やはり物事は色々な観点から考えないといけないんだと再認識した。
待てよ、タバコと携帯灰皿は偶然にも見つかったが、肝心のジッポーが見当たらないじゃないか。
辺りを血眼になって探したが、見当たらない。
そうだ、歩いて探してみよう。やはり「歩くような速度」と言っても、所詮オートバイを操っているわけで、もの探しに集中できるわけがない。
今度は往復30分ぐらいの距離を往復してみた。しかし、ジッポーは落ちていなかった。
まあ、シートバッグから落下し、石にでも当たって跳ね、草むらかどこかに入り込んでしまったのだろう。仮にそうなっていたら、もう探す手立てがない。諦めるしかない。
シェルパを止めてあった場所まで歩いて戻る。タバコと携帯灰皿を奇跡的に見つけて狂喜乱舞したにもかかわらず、その直後にジッポーを見つけることができなかったことで、一気に喜びが悲しみに変わってしまった。シートバッグのサイドポケットジッパーを閉め忘れるという自身の馬鹿さ加減にも腹が立ってきた。何だか諦めきれない。
そうだ、昨日考えていた2つ目の場所に行ってみようか。ダメ元でいいじゃないか。どうせ帰り道だ。
昨日同様、水無川に水が流れている。 こんな状態で入れていたのならすぐに落下しても仕方ないよね。 今度はこのダートに久しぶりに分け入ってみようか。
ついでに coffee break しよう。
うーむ、 果たして、 ジッポーは見つかるのだろうか・・・。
たっぷり休憩を取り、再度舗装林道を駆け上がって行く。
昨日は下ってきたTの字に出る。右折して東に上っていくと、「道路をU字溝が横断して段差ができている」舗装林道になる。
10か所ぐらいのU字溝段差と遭遇するわけだが、最後の10か所目まで歩行速度で進もう。いつものような速度で走行したら、100%見つけることができない。
1つ目のU字溝段差。見当たらない。
2つ目のU字溝段差。枯れ葉か何かが光ったようだが見当違い。
3つ目のU字溝段差。・・・ん?銀色?まさか・・・。進行方向に向かって左側の山の斜面下、枯れ葉の下にかすかに銀色に見える物体があった。ちょっと気になり、シェルパを止め、またがったまま凝視した途端・・・
おっおぉぉぉぉぉっ~!!!!!!!!

こんなことがあるのか!!

サイドスタンドを掛けるのももどかしいぐらい慌ててシェルパから下り、銀色の物体に向かって歩いて行った。
一歩一歩近づくにつれ、ちょっと心臓がドキドキしてきた。こんなことが現実に起きるものなのか。

上ぶたが開いているが、落下した拍子に開いてしまったのだろう。

だがしかし、俺のジッポーとは限らない(まだ信じられない)。恐る恐る手を近づけ、手に取ってみる。
まさしく、ハーレーのバー&シールドのロゴとフレアーパターン!
裏面には『Kz-blues』の刻印(贈り主が別注で入れてくれた)。

正真正銘、俺様のジッポーやんけー ヽ(^o^)丿

それにしても、何という偶然、奇跡だろうか。
歩くぐらいの速度で走っていたとはいえ、須賀利地区の林道ではタバコと携帯灰皿を見つけるために当該林道を往復しなければならなかったじゃないか。いえいえ、それでも奇跡だよね。
それがこのジッポーときたら・・・。うまく言葉で言い表せない。
タバコと携帯灰皿が落ちていた地点(須賀利地区)から、ジッポーが落ちていた地点までは・・・

移動距離約40㎞、所要時間約1時間である!
驚き、喜び、感動、神がかり・・・様々な感情が入り交じり、ちょっとその場で立ち尽くしてしまった(;^ω^)/ 。

推測通り、タバコと携帯灰皿は軽いので、最終休憩地から走り出した直後ぐらいに落下し、逆にある程度の重量があるジッポーは途中までポケットの中にあったのだ。国道42号線のような舗装路では落下しなかったが、上記画像のような段差越えではポケットの中で暴れ出し、3カ所目の段差でいよいよ落下したのだろう。
興奮冷めやらぬままシェルパにまたがり、エンジンに火を入れる。
走り出しても何だかキツネにつままれたような感覚だ。
紀勢南島トンネルを抜け、T字を駆け上がって行く。昨日の午前中もシェルパを止めて画像を何枚も撮った絶景スポットまで数分だ。
これも昨日午前中に駆け上がってきたダートだが、今日は下って行く。もうガレ場でも何でも来やがれ!って感覚になっている(^^ゞ 。
ここからダートだね。 結構なガレ場もあるのだけれど、 気分は最高潮! あっという間に終点に出た。
この樹木(名知らず)がいたるところで、 花を咲かせていた。 お泊りした甲斐があったかな?
そのまま国道42号線に戻り、伊勢自動車道勢和多気ICから高速に乗る。
まだ12時過ぎ。気温はかなり高い。 やっぱりジッポーで点けたタバコは旨い!
13時25分着。611㎞走行。 今日はさらに頼もしいぜ、我がシェルパ!
ということで、急遽お泊りした甲斐もあり、見事ジッポーを見つけ出すことができた。これは本当に、単なる偶然、いや、奇跡であり、毎回こんな落とし物探索で結果を残せるとは限らない。というか、成果を上げること自体困難だろう。
俺の40年に渡るオートバイ人生の中でも、かなり上位に食い込む、思い出深いツーリングとなった。
ただその夜、そんな狂喜乱舞の状態で画像やガーミン GPS の情報を整理していると、何とも不思議な現象が起きていた。
ガーミンGPSの軌跡が、ジッポーを見つけた場所で終わっていたのだ。

確かにどこかでガーミン GPS の電池を交換したのだが、自宅に着いた際にはガーミンGPSの電源を落としているので、自宅直前まで確かに電源は入っていたはずだ。それなのに軌跡が記録されていないのは・・・。
何だか神がかり的なものを垣間見た感もあるのだが、いずれにしてもありとあらゆる神々に感謝する次第である。今回のお泊りツーは、決して神様の悪戯ではないはずだ。
おはようございます。
良かったですね!執念ですね、よくぞ、無事に見つけることが出来ましたこと。
100円ライターなら諦めることができますが、思い出深い、「ジッポライター」となれば、執念で探すしかないですよね。
私事ですが、若い頃は「ジッポライター」派でしたが、今は、気軽な100円ライターです。
ちなみに学生時代では先輩方の煙草に火をつけるときは「マッチ」でした。
しかも、火を付けた直ぐでは硫黄臭く、しばし、間をおいて付けさせていただいたもんです。
たかが煙草の火ですが、ジッポライターの香り、開け閉めの音、手入れなど奥が深いもんですね。
服部さん、コメントありがとうございます。
今回のジッポーは、文中にもありますが、本当に「神がかり的」でした。
ここ数十年、これほど驚愕し、雄たけびを上げた(笑)出来事はなかったです。
もちろん闇雲に探し回った訳ではなく、2カ所に的を絞って探したことも救出劇につながったのだと思います。
それにしても・・・ですよねヽ(^o^)丿 。
最近は1日10本も吸わない派ですが、それでも喫煙歴数十年です。
ずっとジッポー派なので、あのオイルのにおいがないと、どうもタバコも旨くありませんね(^^ゞ 。